nerdtronics2振り返り(音MAD-mix制作編)

nerdtronics2にて流してもらった音MAD-mixのコンセプトは何だったのかとかどういう動画のチョイスだったのかとか解説したいと思います。

前回書いたように音MAD-mixは自由でいいんだ!という心持で自分の好きなものを作る、その一つのみで作っています。
nerdtronicsのDiscordではいかにして盛り上がり所を作るかとか盛り上がる要素が挙げられたり皆で入れたい音MADを共有したりしていましたが、それら一切気にかけておりません。ごめん。

 

コンセプトはプログレ!と行きたかったんですが、実際探してみるとプログレの本筋をなぞった音MADって本当にわずかしかない。
そもそもプログレ合作を立ち上げたわけがプログレ音MADがほぼないためだったからなのですが。自分のも結構プログレ使っていたりしますが、今回自作MADは除外しようと思っていました。やるなら新作で。

 

プログレって何?って方はペディア見てみてください。なんとなくめんどくさい音楽って思うと思います。

プログレッシブ・ロック - Wikipedia

 

だから私のmix「prog」はプログレ音MADのみのmixではなく、プログレ原曲を混ぜることによってmix全体がプログレとなるという方向性にすることになりました。
 

余談ですが前者プログレ音MADの場合これを入れたかったなあって音MADがいくつかありました。

 

 

 

そしてmixに入れる音MADの選定も兼ねて最近の音MADをリサーチしました。年代別に公開マイリストをしている人のやつをいくつか目を通しました。
そんな中で発見したのが「その時になって考えればいいんだよ PartII」でした。サブ垢MADの人の11年ぶりの続編の投稿を目にしたとき、私の音MAD-mixの真のコンセプトが浮かびました。
50年前に流行し、今も根強いファンがいて続いているプログレ
そして自身が体験してきた14年間の音MAD。
両者を通じて時間の経過を表現させる音MAD-mixにする!
ちょうど咲合作2、新版いろは合作にも同時に参加していたという経緯も相まってこれしかないと思いました。
ただ好きなものを追い続けた自分が表現する過ぎ去っていった時間、これが本mixの真のテーマです。(偉そうに言ってるけど超普遍的すぎる)
このテーマ色を強くするためだけにそれぞれのMADの投稿日、曲のリリース日、素材の起源を調べてテロップに載せました。ただイベントに流す映像としては情報が邪魔になると思ったのでテロップなし版を流してもらっています。(今でも悩んでいるけどやっぱりテロップない方がいいよなぁ)
方針が決まり、慣れないmixの中試行錯誤を重ねて完成へと至りました。

 

以下各パートの解説です。

 

 

第一部

01.KingCrimson - 21st Century Schizoid Man × バトルドーム
ド頭はこれしかない!っていう選曲。21st Century Schizoid Manの音MADはないことはないんですが、定番のバトルドームで簡単に自給自足をいたしました。
諸説あると思うんですけどプログレの始まりっていうのを上げるとしたらKingCrimsonなるのではないかなと自分は思っています。
1968年結成から突如ライブシーンに現れそれまでのロック界に大きな衝撃をもたらし、69年の1stアルバム「In The Court Of The Crimson King」以後作風を変わったバンドも多く、ここが始まりという認識でいいと思います。(あくまでもにわかファンによる見解です)
 
02.その時になって考えればいいんだよ
 
21st Century Schizoid Manに被せて(重要)最初のmixとなります。このパートのmixとしては微妙なチョイスではあるのですが、本mixのテーマ「過ぎ去っていった時間」を表すのに外せないためやや強引にはめ込みました。
 
03.Hepher
 
21st Century Schizoid Manが加速していって三連符のリズムのリズムになるのですが、次のパートは三連符ではありません。16分の三連打を擬似的に三連符のリズムに当てはめたらハマったのでXepherを候補曲としました。そしてXepherの音MADの中で一番に思い浮かんだのがこれでした。
 
04.においシャットアウトカバーでRoar of Delirium
 
屁からの流れでにおいシャットアウトカバーとなりましたが最初っから狙ってやったわけではありません。Xepherからハイテンポとなるためそれにあうテンポかつロック調のものを探したら偶然これだった気がする。
 
05.プリンを、二つもたべちゃいます!
 
最近の音MAD。ブルアカMADだったらもっと知名度の高いやつあったけどあえて主流を外したかったのとロック調の曲だったので採用。
 
06.マグネットわたり
 
また古いやつ。落差が激しい。当時の人力でここまで歌わせるのかと衝撃を受けた作品です。後ろにマグロを繋げたいということもあって採用。
 
07.MAGURO DD5
 
なんとしても入れたかったやつその一。プログレの音MADでもあり、14/16拍子というわけのわからないもの。作者は尊敬の一人であるnirezozoさん。
 
08.宇宙
 
なぜか入れたかったやつその一。MAGURO DD5に合わせてサンプリング的に使いました。J219"Ura-Rokkou Mix"という選曲とすごい音割れの使い方に惹かれ一時期かなりリピートしていた音MADです。
 
09.局次長おおおおお!!!!!
 
宇宙が丸々原曲垂れ流し状態になるのでそれにあうのはないかなと思い浮かんだのがこれでした。上と同じくユーロビートアレンジなのが良かったみたい。あと山ちゃん素材は私としても思い入れの強いものでもあります。
 
10.永谷園の白金風ディスコ
 
局次長おおおおお!!!!!ベースになったのもありマッシュアップが楽に入れやすくなった感じ。ここで私が作ったブライガーの音MADで散々お世話になった白金ディスコのMADをチョイス。作者はリスペクトの一人であるジト目マニアさん。
 
11.ジングルベル松村
 
なぜか入れたかったやつその二。作者は敬愛の一人である伊尻さん。
10月中頃、来場者のIDのチェックに顔写真付き公的身分証が必要じゃないのかという情報が広がりました。後に"アルコールの提供には"顔写真付き公的身分証が必要ということで情報は訂正されましたが、まるでマイナンバーカード取得を迫る流れになったことでクリス松村さんがお怒りになられたようです。
というのは嘘でたまたまmixに入れてたらそんな話題がちょろっと上がったというので、owataxさんにネタにしていい?と聞いて微妙だけど構わないですと許可をもらいノリで入れたパート。nerdtronics上映版ではツイートの画像を載せましたが、内輪感を出したくなかったのでニコニコ動画版では削除いたしました。

第二部
12.Pink Floyd - Money
五大プログレの2つ目。五大プログレというのはプログレッシブ・ロックの代表格となる5つのバンドのことを指します。
Pink Floydは五大プログレの中でも少し特殊な存在で(にわかの意見です)、特にこの曲が収録されたアルバム「The Dark Side of the Moon」は全世界アルバム売上枚数ランクの2位らしいというモンスターっぷりです。

狂気 (アルバム) - Wikipedia

このMoneyはサンプラーがない時代にサンプリング的音楽をやっているという点でも興味深いのですが、mixに採用した理由は7拍子の曲でありこのあたりのパートを変拍子パートとしたかったためです。はねたリズムなのも後のTake Fiveにつながるので良かったですね。
 
13.ドンタコスの城
 
元のMADが原曲小さめだったため結果としてドンタコスにしか聞こえないという都合のいいように使ったパート。
Moneyにかぶせているパートは前奏のパーカッション部分です。Take Fiveパートでは微妙にメロディが聞こえます。
 
14.Take N
 
5拍子でお馴染みTake Fiveの様々な変拍子アレンジ。プログレといったら変拍子なのでわかりやすく変拍子していて音MADっぽいので採用しました。ちなみに2拍子の部分は6/8拍子とも言えます。
この部分、ノリでBPM加速してしまったので後が困ったことになります。
 
15.月間ボディガードランキング2月号 より エイリアンエイリアン×ホイットニー・ヒューストン(リメイク)
 
なんとしても入れたかったやつその二。作者はまたまた伊尻さん。
ボディーガードランキングの中でも単品希望の声が多かったやつですね。曲の途中までしかなかったので音声は一から作りました。
ランキングコメントでも触れているようにBPM260の早さになって裏でドラフォのThrough the Fire and Flamesが流れています。(つなぎのため)
ここもしかしたら盛り上がるかも場面だったからBPMをもっと落としてしっかり聴かせるパートにすればよかったなあ。
あと唯一のボカロ原曲パートなんですが、実は当初このパートは皿さんのきゅうくらニイでした。後に皿さんのmixにガッツリ入っているということでこちらを採用した形となります。
 
16.今日もだめかー(リメイク)
 
たまたま咲合作2にてこの二人(宇夫方葵、奥友絵美)を切り抜いたことがあったため印象にあった動画です。作者はあのボトルさん。
これも元MADにないイントロ部分の音声を一から作りました。
この部分のBPMは290から加速して最大460になります。バカ!
ノリで早くしすぎたためつなぎのためだけのパートを入れることとなります。
 
17.ヒサミツ∞肩こるフォーゼ!
 
犠牲となったパート。ドーンって音と最後のコーラス部分だけ使用しました。かなり大好きな音MADなだけにこんな使い方は心苦しいのですが、アウトロが次のTarkusのイントロにめちゃくちゃハマったので採用。
 
 
第三部
 
五大プログレからELPのタルカスです。原曲を聞いてもらうとわかるかもしれないんですけど、RPGのボス曲っぽい感じしませんか?
結構プログレってゲーム音楽に影響を与えていて、知らないうちにプログレって意外と浸透していたりします。
ちなみに私がプログレと出会ったのも、音MAD→ゲーム音楽プログレという感じで、初めて聞いたプログレはタルカスだった気がする思い出の曲。初心者にこそ聞いてほしい!
そんな思い入れの強い曲をここぞと入れたわけですが、入れるに当たってタルカスの音MADはないかとリサーチしたんです。
それらしい音MADはなかったのですが、恐ろしいシリーズがあることを知ってしまいました。
2011年からひっそりと前衛的パンツレスリングの一シリーズとして界隈ネタとなっていた模様。
面白かったので採用いたしました。
チンカスシリーズは音MADではないので音声はおまけ程度に付け足してあります。
ここから5拍子マッシュアップ地帯となります。
 
19.OMEGA~性戦.mp4
 
5拍子でマッシュアップするに当たってなにかないかなと脳内を漁ったところ思いついたのがこの曲。
女神転生IIのラスボス戦BGM「OMEGA〜聖戦」です。しかも音MADも存在していました。淫夢さんやクッキー☆さんは何でも音MADにしてくれて助かりますね!
この曲サントラのアレンジ音源がめちゃくちゃかっこよくて、ウェットンの頃とディシプリンの頃のキングクリムゾンのいいとこ取りみたいな激アツアレンジなので音MADの裏にこの音源も重ねています。
ちなみに5拍子のリズムの取り方なんですが、2+3拍子か3+2拍子に分かれます。タルカスは2+3、これは3+2なので少し変則的なマッシュアップとなりました。
 
20.シャニマス・インポッシブル
 
一般人に5拍子の曲は何?と聞いたら8割がミッション・インポッシブルのテーマと答えるのではないでしょうか。
OMEGAの3+2のリズムが完全にミッション・インポッシブルのテーマと一致していたためこの曲の音MADがあったらいいなと思って探してみたらまさかシャニマスMADであったので迷わず採用となりました。
 
21.ミッション・インポッシブル 草
 
上の動画を探していたついでで見つけた動画。見ていて動きが面白いので採用。
つかウエライド:草二回目じゃねーか!
まあ、同じテーマが繰り返されるのもプログレっぽさってことで。
この動きの面白さというのが次のパートのテーマとなります。
 
22.えろまつり!
 
なぜか入れたかったやつその三。
一時期ずっと見てた動画です。なんか自分ガキ使のハイテンション素材大好きだな…
絵が面白いので採用。
 
23.成人式フィールド
sm33315292(削除)2018/6/4
動きが面白いといったらこのMADが真っ先に思い浮かびました。阿蘇市市長はウケがあるだろうと思ったので結構しつこく尺を取ることにしました。
 
24.感電に命をかけて
 
動き関連で感電シリーズに目を付けてリサーチした中で見つけたもの。音の使い方が独特でmixにもうまく混ざってくれたと思います。
 
 
25.香港にち殺法大旋風
 
実写素材が多めだったためここで動きのあるアニメMADを入れました。ここでまた成人式フィールドが出てきて藤原書記にコラージュさせてますが、圭ちゃんにもコラージュさせたかったので3重mixになりますが新たにMADを追加することになります。
 
26.徳川アリス・ゲームが神とはね!!
 
私の音MADの原点でもあるKYMはぜひとも入れたかった。数ある中でも比較的古くなく人気もあって適度なマイナーキャラ今野ソトロスの音MADをチョイスいたしました。3つ重なってもギリギリ聞き分けられる感じにmixがハマってくれてラッキーでした。
 
27.洋楽合作2010 より Squarepusher - The Modern Bass Guitar×ブラウン監督
 
なんとしても入れたかったやつその三。この時代に曲ジャンル合作をやってるって意味でも貴重な存在の洋楽合作。その中でも特にお気に入りのパートがこれ。選曲もいいですね。これの影響でスクエアプッシャーを聞いたりもしました。
作者は 刻みに定評のある片田山親方さん。
 
28.PDFセキュリティびっツ
 
The Modern Bass GuitarがBPM200なのでそれに合うセリフ系?を選びました。これでもよかったんですがボカロ枠がすでに埋まっていたので採用しませんでした(反骨心)。
 
第四部
 
29.Genesis - Firth Of Fifth
五大プログレよりGenesisです。この曲は本当に美しいけどよく聞くとちゃんと複雑なことやってるのがすごいので聞いてほしい!
つい最近になってようやくGenesisの魅力にハマっています。
この美しい旋律(変拍子)に合わせて後に来るカノン・バカヤロックのセリフをのせています。
カノン・バカヤロックの元素材が見つからなかったため音声を抽出しています。
 
エンディングということで国民的アニメのエンディングテーマを入れました。
なにげにサザエさんが始まったのがキングクリムゾン1stリリースの5日前なんですね。
なんとなく年代を調べてたけどこういう偶然を見つけられてよかった。
 
31.Yes - Siberian Khatru
五大プログレ最後となるYesの曲です。このmixにおいてプログレを基軸としている以上五大プログレは絶対外せないという思いで曲をねじ込んできたのですが、Yesの枠だけうまくハマる場所がなかったんです。
YesといえばジョジョのEDになってミーム化もしているRoundaboutが有名ですが、意外と変拍子の曲ばっかりでmixに入れにくく、苦し紛れでこの場所に入れた形になります。
ひどい・・・
 
32.つまんねぇ~!
 
カノン・バカヤロックのフリがまさにピッタリ一致するMAD。あっ、これしかない と思ってmixしました。
なんで!?
 
33.カノン・バカヤロック
 
散々引っ張ってきたパートがようやくMADとしてmixされます。
ここらへんのわかりやすさとかパートを伸ばしたりして盛り上げるとか、今思えば工夫したほうが良かったなあ。
 
34.スーパーマリオRPG20周年合作『キグルミ惑星』
 
なんとしてもいれたかったやつその四。正当(?)なプログレ枠ですね。
ここは元MADそのまま流そうか迷ったのですが、プログレってのを強調するため原曲のボーカルを抽出してmixしました。
ボーカルをただのっけるだけでもバランスが崩れない、このMADがいかに音を正確に拾っていてかつマリオRPG素材できれいに再構築しているかという裏付けですね。
やっぱりすごい音MADです。
 
第五部
 
35.Dream Theater - Octavarium
いよいよ終盤、ここで入れた曲はDream Theaterというプログレッシブ・メタルのバンドのものです。
プログレッシブ・ロックというものが廃れた中で、プログレを継承する新たなジャンルとして90年代頃確立されたのがプログレッシブ・メタルです。
ちょうどnerdtronicsの話が来たのがこの曲で新作作りてーっていう時期だったので当初よりここを新作パートとする路線でした。
このmixしたやつで新しい音MADパート作るっていう手法なかったんですかね?誰かやっていそうだけど、絶対面白いしいいかぐらいの気持ちでやってしまいました。
後に手に負えなくなって映像を丸々頼む事態になるのですが・・・(次回解説予定!)
 
 
36.その時になって考えればいいんだよ PartII
 
おさらいパートが終わりいよいよエンディングです。そして今回のmixのテーマの核となる部分でもあります。
今年「その時になって考えればいいんだよ PartII」が投稿され、改めて音MADって続いていくものかと感じたものです。
杏子のセリフの「その時になって考えればいいんだよ」ってのが年代を隔ててよりメッセージ性を強く感じます。
アニメでは魔法少女になるか悩むまどかに対して戦う必要がある「その時」になって考えればいいと諭すセリフですが、私にとって戦う必要がある「その時」とはいつのことなのでしょうか。
 
37.King Crimson - 21st Century Schizoid Man(2015年ワールドツアー版)
最初の曲をまた最後に持ってくる、わりと王道パターンだと思うのですが、そこに「その時になって考えればいいんだよ PartII」という年代の変化を入れるのが乙になるんじゃないかと思いました。
なのでこのパートも最初のKing Crimsonの音源のスタジオ収録69年版から2015年ワールドツアー版へ変化しています。
プログレのバンドはメンバーチェンジが激しいことで有名なのですが、King Crimsonは特に激しくメンバーチェンジと解散・結成を繰り返していると思います。2013年に再結成したKing Crimsonはギター2人、ベース、サクソフォン、ドラム3人(!?!?!?)というトリプルドラム編成という形をとり2015年には来日公演もしています。使った映像はその来日公演(おそらく高松)のものです。
50年もの年月を経ても常に新しいスタイルを貫く、これこそプログレそのものではないでしょうか。(フリップはそういう定義づけ嫌っているらしいけど)
King Crimsonは2021年の日本公演を最後にプロジェクト凍結を宣言しています。
 
最後の謎のメッセージ
nerdtronics上では流さなかった追加メッセージ
「The time is gone, the otoMAD is over, thought I'd something more to say」
Pink FloydのアルバムThe Dark Side Of The MoonのTimeという曲の引用です。
これはもっと流したいMADがいっぱいあったのに尺の都合で終わっちゃったよー的な意味と、
自分の音MAD人生が終わる時、こんな時間の過ごし方をして良かったのかという自分への問でもあります。
 
まとめ
改めてまとめてみて思ったけどこんな誰も理解できない選曲でよく流してもらったな!!という俺得mixでした。
きっとみんなすごいもの作ってくるから一人だけ変なの出してもええやろ!の精神でずっと作っていた気がします。
それでもまたとない「その時」が来たので自分ができる精一杯をやったつもりです。
 
ありがとうございました!
 
 
 
 
 
 
終わらせない☆
次回、説明を省いた自作パート解説とnerdtronics感想です!